「ストレスを溜めないように」
少し驚いたのは、新型コロナ感染者に対する誹謗中傷をする人がいること。その心を紐解けば、恐怖心と怒りでしょう。薬の施しようが無いのは、自分さえ良ければいいという根性から起きるものです。振りかざした拳が、ただ自分だけの正義ではないよう気をつけたい。世界では自宅に留まることを義務付けられたことによって、様々なストレスから家庭内暴力の相談が増えているという。
普段ならば、怒りが湧くことでは無いのに心のコントロールが利かず、ちょっとしたことでカッとなってしまう。何だか自分がおかしい。そう、「普段の自分なら・・・」と気付けるならばまだ大丈夫ですが、自覚症状も無くなっているならば要注意でしょう。気付かない不安や焦りがありませんか?そういう時は他者からの声も届かないものです。
大切な家族や子供、職場や友人たちを傷付けて、後で気付いて後悔しないように。自分の気持ちがどうしようも無いなら、①強がらず早く誰かに助けを求める。 ②暮らしの環境を変える(掃除・断捨離・問題から離れるも良い)。 ③食生活・睡眠など生活習慣を見直す。 ④心を落ち着かせる方法を得る(お寺や体操、呼吸法・お経を唱える、写経をする、心の整う善い話を聴く、美しいと思えるものを見る)など、出来ることを実行しましょう。
精神的、肉体的、経済的。3項目のどれかひとつでも緊張や負担を減らせられれば死ぬことはありません。生きていけます。 そして人は本来一人で生きていない。お互いさま。誰かに支えられて今があるのです。だから一人で勝手に孤独になってはいけないし、また誰かを孤独としないよう、自分も誰かのお役に立てることを心がけるべき。
「ありがとうございます」と誰かに伝えるだけでもそれは素晴らしいことです。助け合っている限りどうにかなっていくものです。自分にできることをいたしましょう。自他が共に救われる道を諦めないことが社会を成熟させ、豊かにします。
ある企業の方に「このご時世、お仕事は大丈夫ですか?」と尋ねると、
「いやぁそれが全く・・・大丈夫なんです。不思議なくらい影響がゼロなんですが、ただこれもお世話になっている取引先の皆さんのお陰です。私はずっと、決めたら一筋に、損得ではなくて取引先さん、その相手(人間)を大切にしてきました。そのお陰でしょうか。本当に皆さんが守ってくださっている感じです。だからこういう社会になって、平時より相手との信頼関係を築くことの大切さを改めて教えられた」と話された。このようにありたいものですね。
さて、いま不安はありますか? あればノートや紙に文字にし、書き出してみてください。
不安とは漠然としたものです。だから自分の中にある不安・心配事の正体がちゃんと確認できれば第一歩。少し落ち着くことができます。そうして何かしらの対処法が見えてくるはずです。
たとえ「どうしようもない」ことがハッキリするだけだったとしても、そのどうしようもないことでさえ、まずハッキリ見えることが大切なのです。自分は今どこに立っているのか。
案外、落ち着いて考えれば、、また後になっては笑い話ということも多いもの。
人生、清濁併呑に。 どうにもならない時も、平時にも声をしっかり出して真言やお経を唱え、煮え切らないものも護摩の炎で燃やし尽くし、世界に光明を観じて未来の真実に向かって過ごしましょう。
日切大師弘元寺 令和二年四月廿一日
《行事案内》
5/6迄はLINEライブで中継します。
LINEを使っていれば誰でも参加できますので
グループへの登録を希望される方はお問い合わせください。
28日(火)「三宝荒神供。疫病退散 摩怛利神法」 夜
5 月3日(日)「水子供養・地蔵護摩」 常の時間
20日(水)甲子「大黒天 一時千座法」 23時
21日(木)「お大師さま御縁日」 20時
写経奉納。お護摩。護摩木。先祖供養。
26日(火)「弁才天 護摩」 20時
※「疫病退散お守り」を祈祷しました。どうぞ皆様でお持ちいただき、乗り越えましょう!
※日々のお詣りやご相談、ご祈祷、ご供養はいつものように行っていますが、マスクや入口の消毒液を使うなどそれぞれに予防をお心がけください。
「宥善和尚の人生を振り返って④」
昭和10年。宥善15歳。修行の最中、石鎚山極楽寺では蔵王殿の建立が進んでいた
(現在護摩やご祈祷を受けているお堂である)。
昭和11年3月20日父の宥榮が遷化する。ただ残念ながら父親の葬儀の様子を宥善から聞いたことがない。僧侶の修行は厳しいものである。恐らくは修行中であった故に師から親の死も教えてもらえなかったのであろう。
後に宥善を救うことになる気学、地相家相の手解きは石鎚山に入る迄に、また父親の石鎚来山の折に仕込まれたようだ。