法話

星まつり、星供養について

《 できごと 》
〇大晦日に火を焚き、一年の禊ぎの水行を行い、釜がボォーと鳴り響く鳴動護摩で、鎮守様・八百万神様にご挨拶のお祈りをしました。
また元旦10時、恒例の初護摩の後は、行者さんの新たな試みとして「おみくじ」占いをしていただきました。実はこのおみくじ、弘元寺初代宥榮が大正10(1921)年に設置したものであり、知る人は知っているという現状。泰教がは残念に思い、おみくじ占いの伝授を行者さんに行い、正月にお披露目した次第です。
時々、住職・泰教が棒束をジャリジャリとしている、あれを「易占」といいます。これよく当たります。そしてこの「百番みくじ」も当たります。
慈慧大師良源(912~985)、別名、元三大師が広められた古式ゆかしいものです。
お寺の隅に置いてありますので、何か知りたい時にはこのおみくじを引いてみてはどうでしょうか。よくよくお祈りをしてから引くのが一つの作法です。

〇一月八日は地域の方々、初代さんの遺跡である、昭和2(1927)年に開かれた箕島新四国八十八ケ所巡りがありました。あいにくの雨模様でしたが、おかげさまで身も心も洗われるお参りとなりました。また来年のご参加お待ちしております。

《 星まつり、星供養について 》
 年末年始を迎えるためのお掃除、お飾りが終わったと一息つく間、お正月の休みもいつの間にか終わり、気付けば、もう二月を迎えようとしています。しかし旧暦からすると今月28日からが旧1月1日ともなります。またそれから一週間もすれば2月3日。季節を分けるという意味をもつ、「節分」を迎えます。

 占い好きの方はよくご存じかと思いますが、節分までに生まれた方は前年の生まれとして換算されます。つまり平成二十九年二月三日の生まれの子どもは平成二十八年の生まれとなります。
もう少し詳しくいえば九星気学では、平成二十九年は一白水星となりますが、一月生まれは勿論のこと二月三日までの生まれは前年の二黒土星の星になるわけです。「厄年」もこれと一緒ですから気を付けてください。
厄年はもう終わったと思っていたら自分は今年が厄年であったなんてことがあります。
また節分は必ずしも二月三日ではありません。年によっては一日前後することもあるので注意が必要です。

 節分の翌日は、ご存じの通り、「立春」となります。
季節を分けた翌日が春の始まりとなるわけです。また旧暦では立春をもってお正月としていました。昔は玄関先に「立春大吉日」と書かれた札をよく見たものです。これは正月に貼り出すお札というわけです。

 さて、節分といえば豆まきですが、これは魔を滅することから「マメ」を使う。またチクチク尖った柊の葉に、臭いのするイワシの頭で鬼が家に入ってくるのを除けるといって「柊鰯(ひいらぎいわし)」を玄関に飾ります。「やきさし、やっかがし」などとも呼ばれ、地域で呼び名が色々あるようです。平安時代からこの習慣はあるようで、私の地域ではこんな呼び名があると言われる方はまた是非教えて下さい。
新しい年を迎えるということは何かしら特別な意味が昔からあるようです。「清める」「区切り」をつけることは生きる中で大切なポイントに思います。

 では「星祭り(星供養)」は何故行うのでしょうか。ここまでの話からも察することができるでしょう。節分は年の変り目です。つまり翌年にあたる自分の星をおまつりするのが星供養です。お寺の入口にも貼りだしてありますが、月曜から火水木金土日曜までの星とラゴウ、ケイトという星を合わせて九つ。これら大吉の星から大凶の星までを九年一回りで必ず一つずつ順番に巡ります。
生まれた瞬間に決まる、一生変わらない星(北斗七星のどれか)と宿(二十八宿のどれか)と、一年ごとの運勢に影響を与える変わっていく星(九曜星)。おおまかにはこの三つを供養をしていきます。そして古伝から、怖い星ほど供養すれば福となるといいます。

今年も様々な恩恵に預かりながら、よい年にいたしましょう!

  日切大師弘元寺 平成廿九年一月廿一日

《 ひとこと 》
・今年の恵方は壬(北北西)。この年の福徳を司る神様、歳徳神さまがいらっしゃる方角。
自分の寝起きしている家から恵方の神社・仏閣に参拝するのも良い。 

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