《 できごと 》
〇二尺(太鼓の面)の大きな太鼓が奉納されました。
11月25日、皆さまの御浄財により、本堂内陣に無事奉納されました立派な太鼓、
今後はご祈祷・お祈りの毎に大切に使わせて頂きます。
功徳者の御芳名は太鼓の内側に記させて頂きました。
祈りの太鼓が大きくひとつ響く毎、行先光明の功徳が廻る事となるでしょう。
感謝 合掌
〇二座式供養(真言秘密亡者成仏供養法)再編
これまでも行ってきました二座式供養法に、新たに様々な祈り(法)を加え、住職と共に次第を再編しました。
二座式供養は3時間以上かけて先祖や諸霊を供養する特別なご供養法です。
原因不明の病気や、毎年日を決めて先祖への感謝祭を行われる方や、
開運の為にと家族の根っこである先祖への廻向として二座式供養を行うなど様々です。
〇法忍先生「焼八千枚護摩」成満 (茨城県 波切不動寺)
弘元寺の柴灯護摩ではおなじみの法忍先生が十二回目となる焼八千枚の行を無事に終えられました。
《 先祖伝来と、家の癖 》
そんなことしとったら(そんなことをしている)と、子や孫、息子や娘が、同じことを繰り返すぞ。
と、よく近所のおじさん、おばさんも言っていたもの。
因果因縁とはそのようなことで、先祖から続くいのちの相続の中にある私たちは、
過去の先祖と共に「生きる、つなぐ」という課題を《共に》背負っています。
たとえ親やまた自分から分家をしていて、家に祀る位牌が無いとしても先祖から受け継いだいのちを相続しています。
あなたが山田という姓から佐藤さんに嫁いでいても(婿も同様)、相手の家に入るということは、また同等の因縁や理由を保持しているが故にそうなっているので、今名乗っている姓、先祖を大切にすることはあなたと子孫をさらに良く発展させる重要な事柄になります。
今この一瞬も、先祖と共にある。 自然と共にある。
多くの生命と共にある。 神仏と共にある。
あらゆる存在は過去現在未来を越えて、何らかの関係性を紡いでいます。
それは変えようのない事実です。
現在、私やまた家族にとって、悪い結果を導くもの、これを過去の「悪因縁」だという言い方をよくされますが、またそれを取って、過去の先祖が作った悪い行いがあなた方に悪い作用をしているのですなどと言われることがあります(悪因縁)。
が、果たしてその表現は的確かと言えばそうでも無い。
そもそもあなたの先祖は誰が選んでいるのでしょう。先祖が選んであなたを子孫にしているのでしょうか、あなたが先祖を選んで子孫となったのでしょうか。
・・・答えはそれぞれ違うでしょう。ですが、
一つ言えるのは先祖と同じような因縁(又は課題)を持っているから、あなたは今の親先祖、また恋人、夫婦と結びついているはずです。
この答え(実相)は、頭の先だけで考えることなく、靜かな所で呼吸を調え、瞑想、仏を礼拝し、見出していただきたい。
「悪因縁をどうするか」とテーマを持った時にあなたはいくつかの考え方、とらえ方をすることができます。そもそも悪と語頭に置く時点で、あなたは過去(過去世・先祖において)に対してマイナス感情が先行しているわけですが、
譲って客観的にも起こっている結果が悪因縁の集大成であるとしましょう。
ただ次の言葉を眺めてみて下さい。
「起きている成果は悪因縁の結果だ」。
この言葉をあなたがどう捉えているかは非常に大切なことで、今あなたの主体(目線の軸)がどこに置かれているのかも分かります。
例えば、「起きている」を仕事やテストという言葉に置き変えてみて下さい。
因が自分、縁が環境です。まずもって因果因縁ですから、縁という外的な影響がさまざまあっての結果ですが、結局中心にいるのは「あなた」です。
いますでに生きていることがつらい方にとっては、この事実はとても残酷なことですが、だからこそ、良い「縁」を引っ張り込む意識、テクニック、言葉や行動が重要になってきます。
時々、先祖を拝んだら(供養したら)良くなりますと言われます。
これは、「つながっているから」そのように言われるのであって、ただ先祖が悪いのではないのです。先にも述べたように、ただ親や先祖が悪いのではない。
たとえ、悪い因縁渦巻く環境にいる、土地に住んでいるとしても、そこを拝めば良くなるのは明白でありますが、その悪いを選択し、誘導しているのはやはりあなたであって、いや自分では無いと否定される場合は多くは深層意識に気付いていない方が大半です。
他人があなたの人生を左右はしていない。
大きな生命の渦を解き明かしていく智慧があればまた見えてくる世界も変わるでしょうが、しかしながら結局、自分の感情、自分の内側の欲求に生きている間はいろいろと難しい。
悪があれば必ず善もある。必ず。必ず。あなたは持っているのです。
神仏のいるこの宇宙に生命を受けた時点で。必ず。持っているのです。
悪に意識を奪われないでください。
その奪われることの、それが「悪因縁」の一番やっかいな正体、影響です。
善に目を向けましょう。
如来、仏の因果を越えた力(法の財産)を私は(仏の子は)祈りの中でいただきます。
私(業)を溶かし、仏の永遠の生命(密)に溶け込みます。
これはお大師さまの密教的な教えです。仏の相続人になる。
簡単なイメージでは、私も先祖も「よいもの」に溶け込む。
仏さまを大切にしていれ(主体にすれ)ば、なんとなく分かってくる。
命は先祖の生命の延長線上にあるのは事実です。
そして更に如来に溶け込めば(帰依すれば)、生命の相続は本当の意味をもって明らかになります。それが先祖伝来の因縁を解消する良い方法です。
他人をいじめる、妻・旦那をいじめるは家の癖になります。
いくら仏さまに帰依をしても、同時に困った原因を作ってしまえば、悪い原因を作っているのですから、子孫は同じことをするでしょう。未来にまた苦を作ってしまう。
七佛通戒偈(しちぶつつうかいげ)という仏教の基本的な教えにもあります。
悪いことはしないで善いことをしましょう、と。
来年も良い年に。
未来・来世も良いものにしましょう!