私は毎日気をつけていることがあります。それはお寺の坂道を歩く時など、足下のアリさん、虫さんたちに注意することです。生きているものを大切にすることは、十善戒でも「不殺生」とお約束するように、とても大切なことです。
他人(他の生きもの)を害さない功徳はとても大きいものです。いのちを大事にすることは勿論のこと、他の命の「体」「言葉」「心(想い)」を気遣い、大切にすることも一緒。大切なことです。
勿論、間違った行いをする者には注意をするのが本当の慈悲者、知恵者が行なうことです。
最近は子や孫が可愛いばかりで、何の仕付けもしない人が増えています。相手を無条件に肯定することも大事ですが、物事を見極めて正しい道へ薦める、いさめることも大切な大人の役目です。
仏さまのように、まさしく相手の立場に立って、深い慈悲、溢れる智慧を共に学ぶべきでしょう。
仕付けは身体に美しいと書いて、躾け、とも書きます。服で考えると分かりやすいかもしれません。仕付け糸の無い服はぐちゃぐちゃになり、売り物にはなりません。細い糸でも大きな役目をします。皆さまも子や孫、近所の子どもたちの細い糸になってさしあげましょうね。まずは自分の仕付け糸を振り返らねばなりませんが・・・。
仏さまのいらっしゃる空間であるお寺に詣る、または徳の高い方と少しの時間でも一緒に過ごす。こういったことは、あなたにとって、とても大きな利益をもたらすでしょう。
教え導いて下さる方の存在は偉大です。何かを注意してくれる方がいること。何度も何度も教えて下さる方がいること、それはあなたにとってとても大きな宝であり、命の綱であります。
対して自分のことばかり考え、神仏への給仕、聖者に布施をすることもなく、人の注意にはまったく耳を傾けず、自分の五感(視・聴・嗅・味・触覚)を楽しませることばかりで人生を終えること。これはとても怖ろしいことです。
私は先日、夢の中で餓鬼の世界を見ましたが、餓鬼道に堕ちることはとても怖ろしいことです。感謝と供養。生きものは大切に。他人も、自分も大切に、、、
餓鬼さんのお話はまたお寺でお話しましょう。
日切大師弘元寺 平成廿八年九月廿一日
《 できごと 》
・九十六歳の大先生は外食に行けるほど元気になられました。時々、お寺に戻られています。
・日中韓の宗教者と学者が集まり、北東アジア平和共同体構築の為のセミナーが行なわれ、総合司会とパネリストを務めました。また和解の教育に関する研究会、研究員を務める京都随心院での伝授、京大で臨床仏教師のシンポジウムがあった。・・・泰教
・住職は毎日、聖天さま、本尊供、施餓鬼から始まり、
皆さまのお写経を祈念しております。
《 ひとこと 》
・仏さまの持つ「かぎりない」ものにふれましょう。
・凡俗の「かぎりない」は苦しみの種。
《 来月の行事予定》
22日 合同供養祭《福山霊苑》 秋分の日
24日 滝修行 5時出発 山は涼しい季節となりました
地蔵護摩 9時 日中のお護摩にどうぞお参り下さい
10月
2日 水子地蔵 10時 水子諸霊供養
3日 毘沙門天 20時 福徳・智恵・心願成就のご利益
8日 大黒天 23時 福徳・家内安全
14日 弁才天、護摩 20時 良縁・繁昌・繁栄
21日 大師縁日の護摩 20時 写経奉納・月参り日
22日 三宝荒神 20時 自身の心を静めてお祈りをします
23日 お寺の清掃奉仕日 10時 一緒にお掃除しましょう
弘元寺のお大師さまがお寺に来られたお祝いの行事です
29日 前行祈祷会 19時~ 一週間の祈祷の功徳を頂きましょう
30日 柴灯護摩・火渡り修行 10時~ 年に一度のお祭り